「ビジュアル・ミーティング」を読みました

2013年に発売されたデビッド・シベットさん著の『予想外のアイデアと成果を生む「チーム会議」術 ビジュアル・ミーティング』を読了。ファシリテーション・グラフィックの創始者のひとりと言われているデビッド・シベットさんの考えや思いが込められた1冊です。アップル社のリーダーシップ研修においてもこの手法について教えた実績がある方です。

ビジュアル・ミーティングとは

ビジュアル・ミーティングは、アメリカのシリコンバレーで生まれたクリエイティブで革新的なコミュニケーション手法です。ビジュアル言語を使うことで、文字だけでは表現しづらい内容を文字とグラフィック(図、イラスト)の統合によって伝えることができます。

ビジュアル・ミーティングの3つの効用

効用として以下の3点が挙げられています。

  1. 参加意識を向上させられる
  2. 全体を俯瞰してみることができる
  3. 記憶が共有化される

オンライン会議がニューノーマルになった今だと、参加者が1枚のリアルな紙に向かってみんなで何かを書き込むのは難しくなりました。その一方で、100人、300人などの参加者がそれぞれの意見を同時にチャットに書き込むことを実現できるようになりました。上記の1を目的として、参加者に対してチャットにアウトプットすることを促す場面をよく目にします。視聴者にはカメラオフとミュートが求められる場合、チャットだけが唯一のフィードバックできる機会になりますからね。

上記の2と3を目的として、ミーティングのグラレコ(リアルタイムで制作している様子は配信しないけど、ミーティング終了後に描いたものをシェアするだけのグラレコも含む)が求められているのかもしれないと感じました。

ビジュアル・ミーティングの練習法

この本の中では練習法として、まずは自分のノートに自分の頭に思いついたことを即興で書くことが提案されています。その際にメタファーを使って表現することが紹介されています。

慣れてきたら対話を聴いて描くことがおすすめされています。特に、「テーマを自分のこととして深く理解するように意識するのがコツ」だそうです。自分ごととして捉えることで、より深い理解に基づいたビジュアルになるのですね。

最終形は、会議の参加者全員がペンをもち、議論しながらテーマに合ったフレームワークを活用してビジュアルを描くことです。このようなビジュアル・ミーティングをリードするのが、グラフィック・ファシリテーターの役割です。この本の中ではグラフィック・ファシリテーターになるためのステップが紹介されていますが、大事なことは「物事を正しく行おう」とするのではなく「受け入れる」そして「次に何ができるか」を考えることだそうです。ファシリテーターのそのようなスタンスこそが、参加者の主体性やクリエイティビティを高めるのですね。

メタファーの価値

頭ではわかってるけど行動につながらない。それを打開するカギとなるのが「メタファー」だそうです。メタファーを活用することで、参加者の納得感、腹落ち感を高めることができるのです。人が描いたものだとしてもメタファーで描かれたビジョンはワクワクするだろうし、ましてや、自分もペンを持ち、全員で描いたメタファーのビジュアルなら、よりいっそうエンゲージメントが高まり、「自分ごと化」が進むだろうなと思いました。

グラレコする中でも、メタファーを活用して腹落ち感のあるビジュアルを目指したいです。

参考書籍

ビジュアル思考で活用できるフレームワークをたくさん紹介してくれる「ビジュアル思考大全」もおすすめです。

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