グラレコで「聞く」と「描く」を同時に実現するためのヒント

先日、グラレコに関して「聞きながらどうやって描くの?」「描いてたら聞けなくない?」という質問をいただきました。本記事では、その問いに対する回答を試みます。

グラレコとは

グラレコとはグラフィックレコーディングの略であり、対話や議論の内容をリアルタイムでグラフィックによって可視化していく手法です。 このSNS時代におけるビジュアルの…

1.「聞く」ことに集中して「描く」のは直感や反射に委ねるくらいのバランス

まずは「聞く」

大前提として、描くことよりも聞くことに注力しています。自分の興味が薄い部分は聞くのが疎かになり、その結果、描くことも疎かになったり、必死に聞いても理解できない部分は捉えられずに描けないということがあります。聞いて理解した以上のことを描くのは不可能なので、描くためには「聞く」ことが重要です。しっかり「聞く」ことができれば、話し手の熱量、波、リズムのままに手を動かせばいいだけです。もちろんある程度「描く」ことに慣れていなければ難しいですが、「聞く」を研ぎ澄ませることで、まずは最重要だとキャッチしたキーワード1つを書くことができるようになります。プロのグラフィックファシリテーターの方が議論を可視化してくださるのを体験したことがありますが、全身全霊でその「場」と一体となっているような感じがしました。

2. 要点を抽出すること、すばやく手書きすることは慣れが必要

グラレコスキルを分解すると知識系と慣れの2種類あるのかも

身の回りでグラレコを実践している方は、小さい時から話を絵で説明するのが好きだった、もともと情報をビジュアル化することに興味があった、授業中にノートをわかりやすくとるのが得意だったという方が多い印象です。私自身は社会人になって10年以上、会議の議事録をとる中で、話の要点を掴むスキルをつけてきた気がしますし、議事録をとらなくていい会議の場合は、自分のノートに手書きのメモを書くこともここ数年続けてきました。瞬時に要点をつかむ、瞬時に手書きで描くことは、英語のリスニングのように慣れが必要です。リアルタイムにグラレコするのが難しいと感じる場合、話についていけなかったのか、話は理解できたけれど手が動かなかったのかを見極めることで課題が具体化します。

3. 情報が整理されていない話の場合はすぐに描かずに全体像を捉えてから描く

いきなり描かずにまずは全体像を捉える

情報が構造化されて、全体像から細部へとストーリーが展開する話などは、聞いたことをそのまま可視化しやすいですが、そうではない場合は、すぐに描かずに全体像が見えてきてから描いた方がわかりやすいときもあります。ただ、聞き手が勝手に情報を再構築してしまうと、話し手の思いや意図と異なってしまうことがあるので注意が必要です。自分がもともともっていた情報や自分なりの解釈まで意図せず絵にしてしまうリスクがあるからです。自分の理解のためのメモならもちろんいいのですが、グラレコとしてシェアするような場合、話し手が話した情報なのか自分の理解、感想なのかはわかるように明記する必要があります。

最後に

まとまってない話をグラレコする際に無理してまとめる必要はないのかなと個人的には思います。話す中でストーリーが整理されていく過程を残せるのもグラレコの魅力です。結論だけではなく、行間から滲み出るような想いを可視化できるのもグラレコの面白さ。はじめから綺麗にまとめようとするのではなく、まずはペンを持つ手を動かしてみる。メモしたくなるのはどんな言葉ですか?そもそもあなたがグラレコをする目的は何ですか?まずはトライしてみてくださいね。

またまたグラレコの新刊が出るようです

2021年7月にグラレコに関する新刊「描いて場をつくるグラフィック・レコーディング: 2人から100人までの対話」が発売されますね!読むのが楽しみです。

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